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一切なりゆき

〜樹木希林のことば〜

著:樹木希林

2018年9月に逝去された誰もが知る名女優。

ロックンローラー内田裕也氏との不思議な結婚生活、全身がんを公表してなお飄々と仕事をこなす姿に人としての魅力も感じていましたが、妻として母としては一般的な「理想像」とは違ったようです。

・年をとってパワーがなくなる。病気になる。言葉で言うといやらしいけど、これは神様の賜物、贈りものだと思います。終わりが見えてくるという安心感がある。

・自分で一番トクしたなと思うのは、不器量というか、不細工だったこと。(中略)他人が私に関心を寄せないから、こっちが自由に人を判断できる

・今の人たちは死に上手じゃなくなっちゃってるよね、生きるのも上手じゃないし。(中略)要するに生きているのも日常、死んでいくのも日常なんですよ。

・何でもない日常や、とるに足らないように思える人生も、おもしろがってみると、そこに幸せが見つけられるような気がするんです。

・夫がいるということで、守られている部分も多少はある。妻と言う場所があるから、私自身も野放図にならないですんだ。

・最近は“きょうよう”があることに感謝しながら生きています。教養ではなく、今日、用があるということ。神様が与えてくださった今日用をひとつずつこなすことが日々の幸せ。

・自分にとって不都合なもの、邪魔になるものをすべて悪としてしまったら、そこから何も生まれて来なくなる。ものごとの良い面と悪い面は表裏一体、すべて認めることによって、生き方がすごく柔らかくなるんじゃないか。

・もし私が娘にやったことがあるとすれば、あそこがこうだからうちもこういうものを買うとか、そういう競争を一切させなかったことですね。知人には“可哀想よ”と言われたけど、買えるのに買わないというのも、なかなかエネルギーのいること。

・がんに限らず大きな病気をした人たちはいろいろ抱えていて、そうやって年を取るのは大変なことだと思いました。いい年のとりかたをしたいと思ったら、早い時期に自分の生活習慣を見直すことが大事ですね。ただ、私はがんになってみないと性格も生活習慣も変わらない。頭を叩かれないとわからなかったんです。

・基本的に女というのは、余計なことを考える時間があると、余計なことをしてしまう。性格の良い男はいると思うんですけれど、性格の良い女はいないですね。

・人間に対しては絶対的に信用してない。年取ったからって、成熟していく人ばっかりじゃないと思うわけですよ。

・決して病気だからといってかわいそうなのではない。たとえ病気であっても、生きる希望をもって生きていく。

・人は誰でもいろんな形で背負っているものがあると思うけど、それだけが人生のすべてじゃない。どんなにつらいと思っても、次の瞬間には違うことが浮かんだりして、苛酷ばかりじゃないのよね。

他にもたくさんの名言がありましたが、特に共感したお言葉を抜粋してみました。多い…(笑)

樹木希林さんのような破天荒さはないけど、人としての在り方や、相手も自分も、良いところも悪いところも、すべてよし!という生き方を見習っていきます。

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