国立科学博物館特別展「ミイラ」を見に行きました。
人の体を見させていただく仕事をしている、という以前に
永遠の肉体を手に入れるための人間のあくなき追求心
に興味がありまして。願わくば原型を留めた綺麗な?!ミイラが見たいな〜と♪
ミイラと言えばエジプト
のイメージが強いですが、実は世界中北から南から西にも東にも、ミイラ文化があるんです。意図(我が子や家族の死を惜しんだり権力者が死してなお権力誇示するためだったり魂の拠り所のためだったり)や手法は各地で少しずつ違いますが、目的はほぼ同じ
「肉体が朽ちゆく自然現象に抗い、永遠の肉体を手に入れる」
ということですね。
そもそものミイラの歴史の始まりは偶然の産物でできた
「自然ミイラ」
(乾燥や高温、酸素の遮断など微生物の働けない環境で肉体の形がそのまま残ったもの)で、上記意図や目的のために様々な工夫を凝らして技術を磨いていったのです。その探究の積み重ねがすごい!
このページ上部、看板のシルエットは オランダの湿地帯で発掘された
骨の解けた2体のミイラ
湿地帯で腐らないの?という疑問が浮かびますが、
泥の中は酸素が遮断されて微生物が働けず腐らない
そして
酸性が強いと骨が融解する
ちなみにアルカリ性が強いと皮膚や肉が解けて白骨化しやすいそうです。化学だ!
日本には人工ミイラの歴史は今のところ発見されていませんが、
自らの体をミイラ化させるべく研究して実践して見事達成した江戸時代の学者のミイラ
はすごかった!覚悟を持って自ら墓に入ったようです。
また、こちらも江戸時代に埋葬された兄弟の自然ミイラは髪の毛から顔から爪まできっちり残っているばかりでなく、
発掘当時は肌の弾性まで残っていたそう
で…感動!!
即身仏となった福島の高僧、宥貞様は神々しく(仏です😅)今なお高い信仰を集めているそうです。
ミイラ展とても良かったです😆図らずも自然にできたミイラと、人々が研究を重ねて技術を施した人工的ミイラ。どちらも興味深く見させていただきました。写真撮影は当然禁止、資料入手は諸々の事情で断念(笑)
三連休が最終日になるのでできれば平日に行きたかったのが叶わず、土曜日の激混みに飲まれて人酔い😅室内でごった返した人の中でダラダラ動くのが苦手…誰でもそうですかね⁈(笑)
人間の叡智と、それを超える自然現象の脅威に改めて畏敬の念を抱く展示会でした。
願わくば、もっとゆっくり見たかったです!
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